ダンスセラピーとしてのフラ ①踊る-2&3

フラはダンスですので、体を動かすだけではありません。
第二の重要な要素として、振り付けがあるということです。

2.振り付けがある。

ダンスですから、振りなしでは踊ることができませんね。
フラの振り付けは独特で、振り付けには、すべて意味があります。
意味がある、というところが重要です。
ハンドモーションと呼ばれていますが、手話のように、手の動作で、
踊っている歌の内容を伝えます。
自然を表す、「お花」、「風」、「波」、や感情を表す「愛しています」、などです、

単なる振り付けではなく、すべてに意味があるので、
単純に振り付けを覚える、形をまねる、ということ以上の世界があり
詩の内容を理解し、自分の感覚を総動員して、自分の手から全身からストーリーを紡ぎだすのです。

3.表現がある。

この、物語を表現する、という行為が、
癒しを超えて、エネルギーを生み出していると、私は考えます。

なぜ、物語を表現することが癒しやエネルギーとなるのか。
それは、自分の感覚を解放し本来の自分を取り戻すことができるからです。

普段は感覚をシャットオフしなければ、うまくは生きていけません。
例えば満員電車で、感覚を全開にしていれば、どうでしょうか?
知らない人とぎゅうぎゅうにくっつきあってるって、異常な世界です。
とてもじゃないけど、感覚をオフにしなければ、乗ることができません。
例えば会社で感じすぎれば、それはそれは、とても毎日働けるものではありません。
嫌だと思う人とも、毎日つきあわなければなりません。
嫌だと思う仕事も毎日しなければなりません。
自分の感情や感覚はある程度どこかに置いておかないと、仕事はできません。

切り替えが毎日毎日うまくできている方もいらっしゃると思いますが、
自分の感情や感覚をシャットオフしたままの状態が長く続くと、
自分と心が切り離されて、バラバラになり、なかなか元に戻ることができなくなります。
それがいろいろな不調につながっていると私は思います。
きっと、感覚がオフになったままで、気づいていない人も多いのではないでしょうか。。

自分の感覚を解放することで、本来の自分の素直なピュアな気持ちを取り戻すことができ、
自分の心を取り戻すことができるのです。

その心を取り戻す作業に、ハンドモーションが大きな意味をもってくるのです。

キレイなお花を思い浮かべずに、ただ形だけ作ったお花は、粘土で作った花のようです。
逆に、雨を思い浮かべて雨をパラパラ降らしているハンドモーションでは、
本当に雨が見えるような情景が広がるのです。

フラは心の踊りです。心なしでは、踊れないのです。
体だけあって動いているだけでは、フラにはならないのです。

振り付けとしてのハンドモーションを練習しているうちに、
いつしか心を取り戻している。

それがセラピーとしてのフラにおいて、大きなポイントとなると考えます。

photo by  Kenji Kuroshima

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