上からの号令

ハワイには、ハワイのグラミー賞とも称されるNa Hoku HanoHano Awardsという音楽の祭典があります。誰がどのカテゴリーで受賞するのか、というのは、ハワイミュージックラバーズにとっては、毎年5月のとっておきの楽しみです。
最近では、日本でプレイベントのようなものが開催されたり、ホノルルで開催される授賞式本番に、日本から駆けつける方も多いそうです。

私が作詞をさせてもらった、Nathan Aweau(ネイサン・アヴェアウ)の「Aina Hanau」というアルバム、そしてそのアルバムからのシングル曲、「Aina Hanau」そして、ネイサン自身が男性ボーカルとしてノミネートされており、見事に、アルバムは、Island Music Album賞、そして、シングル曲はSong of the Year賞を受賞しました。
※ネイサンは、これまで16ものナホクハノハノアワードを受賞していて、またMale Vocalist(男性ボーカル)賞を3度も受賞しているのはネイサンだけです。

本当は会場に駆けつけたかったのですが、行かれなかったので、ネット上でドキドキしながら授賞式を見守っていました。

ネイサンのアルバムが賞を取った時のことです。
やった!と、私は、興奮して息もできないほどで、高鳴る胸を抑えながらネイサンのスピーチを聞きました。
とっても短いスピーチでした。30秒さえ無かったと思います。
その短いスピーチの中、関係者に謝意を述べる際、なんと、私の名前も挙げてくれていたのです。とてもさらっと。
だから、今のは何だったの?と、しばらく呆然としていました。
でも、録画していたVideoを見ると、確かに、私の名前が呼ばれていました。

繰り返し繰り返しVideoを見る。
うん、呼ばれてる。
でも、飲み込めなくて、また何度も何度も繰り返し見る。
はい、呼ばれております。

確かに、アルバムの中の一曲を作詞させていただいたのだから、ネイサンが関係者として私の名前を挙げるのはごく自然な流れでしょう。だから、なぜ自分がこんなにも興奮してこんなにもある種のショック状態に置かれてるのか、意味が分かるのに一日くらいかかりました。

その夜は本当に一睡もできませんでした。ものすごい興奮状態で。。

アルバムは去年リリースされてもうオフィシャルな状態だし、作詞させていただいたことは、JALの機内誌でも記事にしてくださったりしていたから、今更なのですが、やはり、「公の場で、ネイサンの声でもって、名前を呼んでもらったこと」は、いままで、なんとなくふわふわ夢見心地で、作詞したものの夢だったのか現実なのか、いまいち区別がつかないような、まだ作詞家のたまご的心持ちでいたのを、ガツンと、卵の殻を割ってもらったというか、とにかく、もう逃げ切れないほどのオフィシャルにしてもらった、感じだったのです。

そして、これはネイサンを通して上の方々が、なかなか思うようにいかない生活を送って、停滞してる私に、そろそろ前へ進みなさい!と伝えて来てるんだなとも思ったわけなのですが、
って、でも、あたしゃどうすりゃいいの?って感じなのですが。。。

まあ、そこは、いつもの通り、誰も教えてはくれません。

 

 

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