見た目はハウルじゃないけど、ハウルみたいに得手勝手なとても魅力的な人と
とある会話をしていて、
「そんなことしたらデベソになるんだよ」
と言われた。
「アイさんは、デベソですか?」
と。
デベソという言葉自体を聞くのは小学生の時以来だわ。
「あたしはデベソじゃないよ!そっちは、デベソなんでしょ?」と聞いたら、
はは!と笑っていた。
電話の向こうの彼はなぜか小学生みたいにはしゃいでいて
「酔っぱらってるの?」と思わず聞いてしまったくらいだ。
「カワイソウだね〜、デベソなんて!」と言ったら、
「ボク、カワイソウ。。でも、アイさんは、カワイイね」と言ってきた。
多分、カワイソウとカワイイがきっと外国人には言葉的に似ていて、
彼的には、うまい!と座布団一枚欲しかった気分なんだろう。
でも、私は、もう、惚れてまうやろ〜〜!で、
もうずるいずるいずるい!と思っていた。
やっぱりね、女子は、”かわいい”とか言われることに弱いのです。
思わず、
「うんうん、そうだよね〜!」
と、おどけてみせたけれど、心は、空高く舞い上がってしまって、
なかなか戻ってきてはくれなかった。
ネイティブの言葉じゃない言葉で話すのはもどかしいこともある。
表現したいことが細かく表現できない。
でも伝えたくて、分かり合いたくて、
母国語のように自由に操れないからこそ、
ごまかしの言葉や、余計な言葉、回りくどい言葉も言えなくて、
放たれる言葉のひとつひとつがピュアになるから、
少女時代に戻ったような気持ちになるんだろう。
彼は私の英語を聞いて、心がなごんでいるのかな。
私は彼の日本語を聞くと、心が天高くのぼるほどに喜びで満たされて、
なぜか楽しくて、うれしくて、そして涙がでてくる。
そして、彼のかわいさのずるさに、深いため息をつき、
何度目かわからないけれど、早く新しく誰かと出会えるようにと
ロマンスの神様に祈る。
