約束をすっぽかされ、ジャーニー始まる。

彼はハワイアンの割には、忘れっぽくない。
かなり時間もちゃんとしてるし、私が語った大切なことはもちろん
テクストしたしょうもないことも覚えてる。

先日、彼にお土産を渡そうと思って、
渡す当日の前日に電話をして、
じゃあ何時にあそこでね、と約束をしました。

約束の時間に、約束の場所に着いて、
着いたよ、とテクストしたら、
「ごめん!!!すっかり忘れてた!!ほんとごめん。」と
電話が来た。

普段そういうことしない彼だから余計ショックで、真っ白になり、
「いいよ。」と、ホントは全然よくなかったけど、テンション低めに言った。
冗談で、「もう!ひどい〜。これは何かおごってもらわなきゃ」
とかいう返しができなかったことを悔いた。
そしたら、
「良くないっ!明日は?」と聞かれたけれど、何かの最中だったらしく、
「ごめん、すぐかけ直すから!!」と電話を切られた。

その後すぐ、折り返しの電話が来たけど、
出なかった。
30分の内に、5回くらい鳴ったけど、出なかった。

涙で出れなかったのだ。
私は久しぶりに会えることすっごく楽しみにしてたのに、
彼にはすっかり忘れる程のものだったことがすごくショックだった。

電話を無視していたら、

「本当にごめんなさい。すっかり忘れてしまいました。
僕はバカです。明日は?」

とテクストが来た。

でも、私は色んな感情が渦巻いていて、すっかり拗ねてしまった私は、
返事してやるものか、と思ってた。

その後、何度か電話が鳴ったけど、わざと出なかった。

夜になったら、少し私の気持ちも落ち着いた。
これ以上無視し続けるのは、きっと大人的にまずいだろう。
そしてかわいくないだろう。
たかがお土産渡す約束をすっぽかされただけで、何ごと?的な。。

でも、少し困らせてやりたかったし、
怒ってるのに怒ってないよと言う方がかわいげないし、
かわいく拗ねたかったから、一晩寝かせようと思った。
いかにかわいく拗ねようか、いろいろ構想を練った。

朝になって、電話が鳴った。
彼からだった。7時ちょっと前。私はまだベッドの中。
ぜんぜん、かわいく拗ねる準備はできてなかった。

「おはよ。今日はどうしてる?これからお土産取りに行っていい?」
と。
私は、一瞬戸惑ったけど「いいよ。」と答えた。
「じゃあ20分くらいで着くから」と言われ、私は慌てた。
こんなむくんだ顔は20分では直らない。
慌てて、シャワーをして、たっぷりめに化粧水をつけた。
でも、そんなものは効かず、寝起きの顔というものはひどいもので、
来ていいよと言ったことをすごく後悔した。

そうこうしてる内に、あっという間に彼は家の前に着いた。

あわてて外に出た。

笑顔でいられるかしら。。
笑顔でいたい。
神様、お願い。
かわいい私でいさせてください。
と、早足で歩きながら祈った。

でも、彼の姿を見た瞬間、色んなものは全部吹き飛んだ。

まるでいたずらが過ぎてお母さんにこっぴどく怒られた子供みたいな顔をして、
少し泣きそうな顔をしてそこに立ってた。

そして、開口一番、

「僕はバカです。」と言った。

私は、胸がぎゅっとなって、彼を思わず抱きしめたい衝動を抑えながら、

「そうだね。申し訳ないけど、違うって言えないわ。
ホント、バカだね。やっとわかったよ。」と笑って言った。

そしたら、彼の表情は一気に晴れて、
満足したように、にやにや笑っていた。

それから彼の出張中の話を道ばたで聞いた。
いっぱいいっぱい楽しそうにお話してくれたけど、
申し訳ないけれど、出張の話はあまり頭に入ってこず、
彼の美しいやさしいグリーンの目と
長くて少しカールしたしたまつ毛ばかり見ていた。

自分のかわいさや美しさに気付いていない、
こどもみたいにピュアでまっすぐで情熱的な彼を、
ずるい、と思った。

そして、いつものようにホニをして見送った。

約束をすっぽかされ拗ねて怒ってしまった私の機嫌を
必死で直そうと訪ねて来てくれたことで、
私は機嫌を直すどころか、
まるで魔法にかけられたようにやさしい愛でみるみる満たされた。

しばらく、そこに私は立ち尽くし動けなかった。

本当は彼をずっと見ていたい。
ずっとお話していたい。
あの声を、あの瞳を、あの情熱と美しい生き方を
ずっと感じていたい。

胸が痛い。息ができない。

しばらくして、
”新たなジャーニーを始めないとな”
と、私はなぜかつぶやいた。

涙がこぼれた。

私は、私を友達としてではなく
一人の女性として愛してくれる人と出会うのです。

 

 

 

 

 

 

Related Posts with Thumbnails
このエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 約束をすっぽかされ、ジャーニー始まる。 このエントリをつぶやくこのWebページのtweets Share on Tumblr FriendFeedで共有